
近年、七五三詣りの時期は多様化してきて、11月15日と昔ながらの日取りにこだわらず、ご家族の都合や事情にあわせて、お詣りをするご家庭も増えてきました。
11月15日が七五三の参拝日として定着したのは明治時代頃だと言われています。
そして1990年代後半~2000年代頃、七五三詣りの日程が分散されてきました。具体的な理由として、長年七五三撮影をしてきた私の思いつく理由として、以下の点が上げられます。
ライフスタイルの変化
共働き家庭の増加や、兄弟姉妹の行事との兼ね合いなど、現代のライフスタイルに合わせて、参拝時期を柔軟に考える家庭が増えた。
混雑回避
11月15日やその前後の土日は神社が非常に混雑するため、混雑を避けて参拝したいというニーズが高まった。
気候による心配
11月中旬は地域によっては寒さが厳しくなるため、気候の良い時期に参拝したいという希望が増えた。
神社の対応の変化
多くの神社が9月~12月の間で七五三の祈祷を受け付けるようになり、選択肢が広がりました。これは特に重要で、20年前は4月や5月に七五三詣りの申し込みをすると「なんで?」と言って断る神社もけっこうあったそうです。
七五三は春にしても良いの?

10年前から春での七五三撮影のご依頼も少しずつ増えてきた私達。理由はやっぱり、桜の綺麗な時期に子供達の記念写真を残したい、という親御さんのご希望があったからです。
じゃあ、その他の時期は?
10月や12月、3月や4月でもOKですので、結論的にはいつ行っても問題はありません!
10月後半〜11月終わりまでの七五三のピークシーズンを外してお詣りする事で、実は色々なメリットがあります!
5月に七五三詣りをするメリット

春など、オフシーズンに七五三をするメリットについていくつかご紹介させていただきます。
1.神社が空いている
2.好みの着物を借りる事ができる
3.妊娠出産や、兄弟姉妹などの予定に合わせる事が出来る
4.日焼けする前に写真が残せる
5.お天気が安定していて温かい
6.新緑が美しく花々との写真も残せる
などなどの理由が挙げられます。
順番に説明していきますね。
1.神社が空いている
一番の理由はなんといってもこれ。
少子化と言われているのに、10月〜11月の週末になると、常に混み合っています。 最近、地方の大きな神社、例えば神奈川県の寒川神社等は昔よりも参拝者を多く見かけるようになりました。
地元の小さな神社達が後継者不足など神主不在でで七五三を受けつける事をやめてしまい、その為に少し離れた大きめの神社に行くしかなくなった、という理由を、以前に訪問した高田馬場にある諏訪神社の神主さんがお話されていました。
神社が混み合っていると綺麗な背景で写真を残しにくいのは勿論の事、ご祈願までの待ち時間が長くなってしまい、お子さんがぐずってしまう事もあります。
春はまだまだ七五三をされる方は少ないので、混雑を避けて、時間的にも、気持ち的にもゆったりと行動する事が出来ます。
2.好みの着物を借りる事ができる

もしこだわりのアンティーク着物をレンタルされたい場合、人気の商品はとっても激戦。 私達のお客様の間でも話題の、灯屋さんなどは、秋の着物が5月中旬から予約の受付を開始して、6月に入る頃にはおおかた借りられてしまうそうです。
それに比べて、5月はお客さんが少ない分、choice is yours なのです!
3.妊娠や出産、兄弟姉妹のお宮参りに合わせる事も出来る
ちょうど下のお子さんが10月にご出産したとします。 生後一ヶ月の赤ちゃんを抱っこして、走り回る三歳の娘さんも連れて、混み合う神社に入っていく事。想像しただけで汗が出てきますよね。
体の調子が回復してきた春に変更というのも、ママにもお子さんにとっても、全然ありです。
また、二人目のお子さんの百日祝いと合わせて、ダブルお詣りのほうが、二つに分けての参拝よりも負担が少なくて済みます。
4.日焼けする前に写真を残す事が出来る

4月や5月に七五三詣りをされたママにこの時期の選ばれた理由を聞いてみると、3割くらいの方が「夏の日焼け」について言及されていました。
公園で遊ぶ事が大好きな男の子だったり、サッカーやテニスなどが大好きな女の子だと、秋までお顔がこんがり焼けちゃうお子様もいます。
元気な証拠ではありますが、着物はなるべく白い肌で残されたいと考えるママもいらっしゃいます。
5.お天気が安定していて、それでいて温かい季節
七五三で人気の11月15日以降は、日によってはけっこう冷え込みます。 また、春で桜の時期を狙ってみると、けっこう雨に見舞われます。 そう、桜が満開の時期って、10日間のうち、6日くらいは雨だったって年もありました。
それと比べてGW中などは晴れの日も多くて、しかもポカポカ陽気。それでいて、暑すぎない。 一番外で過ごすには快適な時期です♪
6.新緑が美しく花々との写真も残せる

5月は新録の美しい季節。青々とした緑に囲まれて撮影すると、鮮やかで爽やかな写真が残せます。春の柔らかい光の中での撮影は、ナチュラルで優しい雰囲気の写真になりやすいのもポイントです。
また、4月中旬以降になると桜以外の花々も順番に開花してきます。 例えば、藤、ツツジ、ライラックやポピーなど。 神社でのお参りの後、近隣の公園で花々と共に記念写真を撮る流れもありですね。
5月やオフシーズンに七五三をする場合の注意点

メリットの多い5月での七五三詣りですが、やはりオフシーズンならではの注意点もいくつかあります。
1.神社によってはご祈願を受けつけていなかったり
ほとんどの神社さんは一年を通して七五三をさせてくれるようにはなりました。ただし、受付時間が限定的になっているケースが多いので注意してください。
増上寺は秋ですと一日三回受けつけている七五三詣りが、春になると12時の回だけになります。
2.千歳飴が貰えない
神社によっては秋シーズンに向けて千歳飴を大量に用意するので、春に飛び込みで訪問すると、千歳飴や、その他の記念品も秋と比べて貰える量が少ない事が。 特に千歳飴は注意した方が良いですね。 5月にお詣りされる方は、事前にネットで購入されるケースが多いです。
3.祖父母が気にする
伝統的な行事なので、七五三は11月に行うべきと考える祖父母もまだまだ多いのが現状。 両家の祖父母も参列される場合は、確認しておいた方が良いかもです。
今回は、七五三の時期について、11月15日に加えて、家族の都合に合わせて時期を選ぶ家庭が増えている背景について解説しました。
七五三の時期は、お子様の成長を祝う気持ちがあれば、いつお参りしても良いという考え方が広がっています。 この記事が、皆様にとって七五三の時期を考える上で、少しでも参考になれば幸いです。

bozphoto & styles の七五三撮影
お子さんの成長を祝う七五三。ちょっと緊張気味なお子さん、温かく見守るご両親。遠くから駆けつけてくれたご祖父母達。その日の沢山の瞬間を自然な形で写真に残す事。それが私達の七五三撮影です。10年後、20年後その写真はきっと大切な宝物になると思います♪
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bozphoto & styles はカメラマンの Tsutomu と、ヘアメイク/着付け師/etc を手がける妻のmakky、そしてシュナウザーの三人で運営している小さな写真事務所です。 吉祥寺を拠点に全国各地へ家族写真や結婚式の出張撮影を手がけています。
写真の基礎はアメリカ時代に培ってきた報道写真から。ドキュメンタリーな写真を得意としています。
詳しくはプロフィールページもチェックしてくださいね。
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